2020/09/10
今回は「変化と自覚」について東洋医学的に考えていきます。
「最近左の腰が痛くて、立っていられないほどなのよね」と訴える方がいらしゃいました。
患部に湿布を貼って寝ていたけれど、一向に治らないとのこと。
なるほど、治らないはずです。
立った姿を後ろから眺めてみると、お尻は左に、肩は右に傾いているのです。
本人の自覚は、その姿勢が自然の立ち方。
私が歪んでいることを伝えると、「じゃあ、こうすればいいかしら」と、お尻を右側に、肩を左側に移動させていました。
あちこち痛くなって、直ぐにギブアップしてしまいました。
外見だけを無理にいじっても体は良くなりません。
その方の体をさらによく眺めると、仙骨(骨盤の真ん中の骨)が歪んでいたのです。
じゃあ、仙骨を整体すれば、体は治る?
・・・それだけじゃ50点。
仙骨を歪ませてしまった、更なる根本を探してアプローチしなくては、50点なのです。
では、その方はなぜ仙骨が歪んでしまったのでしょう。。。
それは“腎虚“。
(“腎“は寿命。
寿命を“虚して“しまった。)
即ち、寿命を削るようなことをしてしまったことが根本の原因だったのです。
その方の場合、1ヶ月前に全身麻酔をして、複数の歯のインプラント手術をしていたのでした。
手術後、とても疲れて1週間横になっていたっとのこと。
目は窪み、顔色は艶がなく黒っぽくなっていました。
腎虚の明らかな症状です。
そうと分かれば、精をつけることを第一目的に整体を行なっていきます。
体力が弱っているので、できるだけ負担がかからないように乗圧法(オリジナル圧法)を行いながら、慎重に施術いたしました。
顔色に艶が戻り、目に輝きが戻り、真っ直ぐに立っていただくと、体の歪みは修正されていました。
一安心です。
でも“全安心“ではありません。
ちょっと楽になったからって、たくさん動き回らないことを強く約束し、来週また整体を行うことにしました。
「変化と自覚」と言いましたが、知らぬ間にその時その時の状況に応じて、心身は変化しています。
お腹が痛ければ、体を屈めますよね。
誰もがその時々の状況に応じて、無意識にバランスを取るのです。
しかしながら、対処として一時的に屈めて取ったバランスが、毎日行われていれば、その屈んだ身体がニュートラルな自分の身体になってしまうのです。
このようにして常態化した歪みは、数日あるいは数ヶ月経ってから、“自覚“として違和感を訴えます。
そして時間が経てば経つほど、根本が分からなくなってしまいます。
日頃から健康を自負している人こそ、ちょっとの無理を重ねがちです。
変化と自覚には時間差があります。
忙しい時こそ、そのことを知り、
健康なバランスを維持していきましょう!
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