人体のエネルギーの流れ方を知ろう(古典に学ぶその2)

前回は陰陽二気のエネルギー循環についてお伝えいたしました。

この陰と陽のエネルギーが良好に循環していることが健康の状態であると、何となく理解していただいたかと思います。

 

今回は体調を崩すということは、このエネルギー循環がどうなってしまうのかという説明をしていきます。

 

と、その前に。

先週のコラムを読まれた方から、陽のことは分かるけど、陰のことがわからない。

陽気なエネルギーは必要だが、陰気なエネルギーは必要だと考えられないといわれました。

 

確かに。確かに。

そう考えてしまうのも当然ですよね。

 

ここでいっている陰と陽には、良い悪いはありません。

私たちがよく用いる、陰気と陽気ではないのです。

 

前回例に出した、電極の+-、磁力のS極N極と一緒です。

単なる両極のエネルギーのことを指します。

 

そして、

静という状態は、止まっていて混じってないから「清」といえます。

動という状態は、動いて混じっているから「濁」といえます。

 

さて、ここからが今回の本題。

 

陰陽それぞれ、一気の性質としては、

陽は発散の働きをし、熱があり、動くこと

陰は収斂の働きをし、寒であり、静かであること

 

そして、この二気が繋がり動き出すということは、

一転してエネルギーの逆転現象が起こる

ということになります。

 

陰である寒・静・清は、極点に達すると、一転して陽である熱を生じ、濁を生じる。

同時に、陽である熱・動・濁は、一転して冷気を帯びた、清を生じる。

 

=二気が働き合い生きた瞬間から、陰=濁へ、陽=清へ

となるのです。

ここが今回のポイントです。

 

天地の間では、陽は清なるものであって天であり、陰は濁なるものであって地であるのです。

 

自然界では、熱を帯びた地の気が上昇して雲となり、冷気を帯びた天の気は下降して雨となるのです。

このように自然も私たちも、陰陽冷熱の循環を繰り返しているのです。

 

ですから、私たちの体が不調を生じるときには、

清陽の気が人体の下部に滞ると、お腹が冷えて下痢をするのです。

また濁陰の気が人体の上部に停滞すると、胸から上に熱を帯びて、張ったり凝ったりするのです。

 

それは、二気がうまく動かず、陰陽の位置が本来あるべき位置と逆になったからなのです。

 

雲と雨の循環を人体にたとえてみると、

清である陽は、首から上の穴から出ていき、

濁である陰は、下半身の穴から出ていきます。

 

だから疲れてくると二気の循環が不良になり、

首肩がこり、目鼻耳に異変が生じるのです。

小便過多、不利、生理不順、痔などになってしまうのです。

 

因みに清陽は、皮膚を充実させて外邪から体を守ります。

濁陰は、内臓に入って内臓をよく働かせます。

つまり良好な二気の循環は、外邪から防衛し、内臓を強めているのです。

 

このように私たちは、気の循環によって生きているのです。

頭寒足熱とは、よく言ったものです。

疲労によって、頭熱足寒になります。

 

コリを取ること、冷えを取ることは大事なことです。

そのためには、凝らない循環、冷えない循環を大事に、健康を維持していきましょう。

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